UGMでNGO協働のチャリティーパサール
人権意識向上と貢献を目指したチャリティー
大学で面白い取り組みしてると聞いたのでふらっと来てみた。
ガジャマダ大学社会政治科学部が主導して、地元NGOや国際NGOと協働して、人権意識の向上と、その界隈への貢献を目指したチャリティーバザーを開催。
僕の大学院(CRCS:Center for Religious and Cross-cultural Studies)もブースを出展してました。
うちのブースは、ポストカードや手縫いの袋などを販売。
セメスターも終わりに近づいて、Final Paperの提出も迫っている中で、なんか数人の友人がこしょこしょやっているなと思ったらこれの準備をしていたとのこと。
いや、お疲れさんです。こういう時はやはり男なんかより女性が力を発揮しますね。
CRCSの売り上げは全て、1965年に起こった50万から100万、150万とも言われる共産党シンパの人々が赤狩りにあい虐殺された事件のサバイバーの方々への団体に寄付されるとのこと。サバイバーの方は今回のパサールにも来場して、合唱を行っていた。
主に男性が虐殺の対象にされたため、サバイバーは女性が多いので、今回の合唱も女性のみだった。
その他、以前に授業で訪れたWARIYA(男性から女性へのトランスジェンダーの人)専用のプサントレン(イスラム寄宿塾)の人もブースを出して、染色染の織物を販売した他、伝統的なダンスも披露した。
社会的に普段可視化されない人々を招いて、その地位向上に貢献するという、とてもいい取り組みだと感じた。いいね、うちの大学。
他のブースでは、アムネスティインターナショナルのインドネシア支部がブース出したり、社会政治科学部の学生が屋台や色々な物販をしていましたね。
こちらの売り上げは、地元のNGOなどに寄付されるとのこと。
なんにせよ、大学の友人とわちゃわちゃこういうイベントやるのはなんだか懐かしくて面白かった。
CRCS映画シリーズのラウンチング
今回のメインの一つに、CRCSによるインドネシアの宗教状況を紹介するドキュメンタリー映画のラウンチングが行われました。入場料のRp 20,000(約160円)も全て寄付される。
今回の映画は、Indigenious Religionについて。要は土着信仰の人々についてだけど、インドネシアで宗教が政治社会制度化される中で、阻害された人々に着目したドキュメンタリー映画。
本当に授業の延長のような話で面白かったし、CRCSの教授が解説していて、もはや出張授業的な感じだった笑
この映画シリーズは現在5本までの撮影・上映が決定している。
CRCSのとても面白い取り組みなので、また映画が正式にYouTubeにアップされたら記事にしたいと思います。
※このブログの内容/記事については個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。記事の内容は執筆者に帰属します。内容の一部を引用などされたい場合は、メールでご一報ください。(kabar.dari.indonesia@gmail.com)
真夜中の黙想:愛国心
インドネシアに住んで早5年7ヶ月。
早いもんで、こちらでの生活、文化規範などが自分の中でも内在化してます。
それに伴って、自分の中でのいわゆる愛国心もといい、望郷の念も強まってるのを感じます。
愛国心=危ないもん?
日本での愛国心というと、最近のネット右翼に見られるような少々薄気味悪い物に、右寄りな耳障りを覚えるけど、本来は多くの人が持ってしかるべきものだとも外に住んでから感じるようになった。
日本の自国の自己定義が戦後で180度変わったのに伴い、こういう他国では見られないような感覚を「愛国心」という言葉に付随したものとして感じてしまうのだろう。(ネット右翼とか肯定してませんよ、もちろん)
大学で教えてる親父が日の丸君が代に対して否定的論議を提議する本を出したりしていた関係で、高校くらいまでは僕も愛国心や日の丸に関してはかなり否定的な感情を持っていた。学校での君が代斉唱とか歌わなかったな笑
内在化している日本人という概念への敬意
ただ万世一系の天皇系の臣民である日本国民という概念にはどうやっても同意できないし、国民国家は想像の共同体であることは明白だけど、それでも自分の出自を誇ることは否定されるべきものでなく、まして自己否定したくないと感じるようになった。
(*インドネシアに住めば、B.アンダーソンの「想像の共同体」(:東インド会社の統治した地域がインドネシアという国に変わっていく過程を参照に、ナショナリズム、国民国家に関して書いた名著)が明らかにした、国民国家の概念が本当に理解できる。国民や国は人為的に想像されるものであると肌身で感じられる。)
歴史を鑑みれば、自分の国を神格化することの怖さは、危険な思想につながることへの議論の余地はない。
ただ、自分の中で「日本人」である自分という概念がどのような文化的背景を持ち、どのように受け継がれて来たのか、どのように自分の中で内在化しているかについて思いを巡らせ、その歴史的な経緯に配慮した上でそれを覚悟をもって受け入れるべきだと考えるようになった。
世界の孤島であった日本が明治維新を大戦を契機にいわゆる大国にのしあがり、その過程でインドネシアを含む多くのアジアの人々に苦しみを与え、戦後はアメリカの犬になり下がり永続敗戦論の如く負け犬精神が多くの日本人の中に巣食っていてもである。
こういう数年に渡る精神的な内面の過程を経て、僕は「愛国心=自分は日本人という概念への敬意」を持つことが出来たと思う。それは如何に受け入れるのが苦い歴史的経緯であっても、受け入れることからしか始まらないという、少々悲観的見地から出発もしている。
さて自分的愛国心の行方は
愛国心ができたからか、以前にも増して、自分の国である日本の様々な社会的課題に対して、少しでも貢献できる人材になりたいと感じる。
主には宗教や国籍を背景にした社会摩擦の緩和や多様性のある社会への貢献だろうか。それはインドネシアの学友などが、課題だらけの国でも自分の国を受け入れ、その上で政府や公的支援を待たずに、自分たちでアクションを起こそうとしているのを真横で見たからだろう。
修士課程で学びながら時間を捻出し、公的学校にまともに通えない子供への学校を運営したり、将来は絶対的に不足している精神的障害者の施設を作りたいと話す彼女の言葉には、自分を内省せざる終えない。
(友人の運営するinformal school)
相対化と概念の確立の繰り返し
インドネシアに住むだけでも、自分の中の概念を相対化し、比較検討する機会に恵まれる。そこから自分の中の絶対的と思っていた概念も相対化すれば絶対的ではありないこと学ぶ。一緒に学んでいるインドネシアの学友、彼らから学ぶことは本当に多い。
ただそれには、自分の目と頭と心を外に向けて開くことと同時に、自分とはなんぞやという概念の確立が求められる。その過程が、自分に愛国心を持たせてくれたと感じる。
すごい稀に日本に帰りたくなる時には日本の歌に救われる。
椎名林檎のNIPPONは2014年のW杯のテーマソングだけど、日本人としての自分という概念を持ちたい時に聞いたりしてる。
自分の出自に誇り持って、生きて行きたいです。そのためにも、グダグダな政治世界や問題だらけの日本社会に自分が日本以外で学んだ経験を還元し、少しでも貢献できる人材になろう。そう思います。
シンガ帰り辣腕シェフの絶品美食麺「Mie Sapi Banteng」
www.youtube.com
シンガポールでの経験生かしたMie Sapi
個人的にMia Ayam(鶏肉麺)が好きでよく食べてたら、大学院の友人であるIcaから絶対食べるべきだと連れて行かれたこちらのお店。彼女はジョグジャで大学(学部)に行き、働いた経験もあるのでジョグジャ のお店をよく知っていて食べ歩きの友達みたいになってます。
ただ、彼女のこのお店の説明の仕方が「めっっっちゃうまいから行かないと後悔する」みたいな感じでかなり褒めてたので当初は「いやいや美味いだろうけど、麺でそこまで旨くは出来ないでしょう。所詮想像の範囲内の旨さだろうな」と少々疑っていた。(ごめんIca笑)
彼女の前職であるNGOのオフィスからすぐのとこでよく来ていたとのこと。
シェフがシンガポールのホテルでシェフとして働いていた経験があり、その経験をジョグジャ の住宅街の中に持ち帰ってお店を開いたという変わり種とのこと。
Mie(麺)はインドネシアだとAyam(鶏)が有名だけど、ここのお店はMie Sapi(牛肉麺)で東南アジア化してるけどより中国式な味わい。確かにシンガポールで食べたことがある様な味。
麺にはラー油的なものと、と辛めの味付き油?みたいなものがかかっており、スープはないスタイルでどちらかというと日本でいうまぜそばに近い感じ。香草が2種類ほど乗っており、油のしつこさを打ち消して喉越しも爽やか。
麺屋だけど一番美味いのは水餃子だったりする
Mie Sapiもとても美味しいし、何よりインドネシアではなかなか食べられない味なんだけど、ここで個人的に一番好きなのはPangsit Rebus(水餃子)。
中身も牛肉のミンチが使われていて、麺にも使ってる辛味油がかかって出てくるけど、これがめちゃくちゃ美味い。辛目だけど、その辛さが箸を進めるスパイスになってる。
牛肉の味淡いと辛味油がよく馴染んで幾つでも食べれちゃう感じ。辛めのビールでもあれば最高に合うと思うんだけどね笑
インドネシア在住者の方は分かるだろうけど、インドネシアの牛肉は和牛で育った者には正直旨くない。ミンチでも味に深みがない感じだするのが普通だけど、ここのミンチ牛は味がしっかり効いていて初めてこんな(ミンチだけど)美味い牛肉食べたなたと感じた。
美味い牛肉(くどいけどミンチ)食べたい時にここ来るのもいいかもしれない。なんせ値段が安い。麺は一杯Rp 11,000(約88円)、水餃子はRp13,000(約104円)。
この値段でこの味は類を見ない。本当に友人のいう通り食べないと後悔する店です。
ウェブで情報漁ってみたけど、地元の人の声でも麺のくくりでジョグジャ No1の呼び声高しですね。
待ち時間と閉店時間に注意!!
お店は大体午後4時半開店で6ー7時くらいなると売り切れたりするので、要注意。シェフが一人で作っていて、かなり混むので待ち時間がかなり長いのが難点。
5時とかに行くと1時間とか普通に待ちます。
Google MapでMie Sapi Banteng探すと移転前の場所が出て来るので要注意。探す場合はJalan Damaiで検索してチロチロ進めば分かるはず。なんせ混んでますから。
まだ未食だけど、Kwetiau(ライスヌードル)やPangsit Goren(揚げ餃子)も美味いとのことなので、食べてみなきゃです。
住所:Jln. Damai (Ruko deretan Serabi, dekat kring krong), Yogyakarta
営業時間:午前4時30分〜午後8時(6時から7時には大体売り切れ終了)
オススメ度:星9つ ★★★★★★★★★☆(待ち時間なければ文句なく星10つ)
格安で開放感満載「Mbahe Sambel dan Soto Ayam/Sapi」
開放的な作り
下宿近くのソト屋さん。ちょっと道から入り組んだ中にあるので、分かりにくいかも。
その分は店は田んぼ近くで、風景は綺麗だし、風が気持ちい。
ソトの味はまぁ普通の上といったとこでしょうか。味薄めだけど、鶏の味がしっかり効いていてなかなかいける。
ソトが一杯Rp 6,000(約48円)とクソ安いのでたまに来てもいかなぁ。
オススメ度:星6つ ★★★★★★☆☆☆☆
住所:Dabag, Condongcatur, Depok Sub-District, Sleman Regency, Special Region of Yogyakarta 55281
営業時間: 毎日10am-4pm