2019年インドネシア大統領選 写真グラフ①
2019年4月に実施されたインドネシア大統領選。速報値(クイックカウント)では、現職のジョコウィ大統領がプロボウォ候補を退けて再選を確実にしています。
5年前の2014年の大統領選時も、現地新聞社の記者として大統領選を追いましたが、メガワティ元大統領の私邸で、ジョコウィ陣営の勝利宣言の場にいました。写真撮影もかなり頑張って他の日系メディアを上回る写真を撮影しました。
まだ入社間もなかったけど、現場で東南アジアの大国の大統領選を生で体感出来たのは、その後のインドネシアに対する自身の見方に少なく無い影響を与えていると思います。
今は一時的に日本に帰国してますが、野暮用でジャカルタにちょうど滞在していたので、大統領選現場をいくつか歩き、写真に納めたので現場の雰囲気を紹介します。
(掲載している写真は全て僕が撮影したものです。)
最後のジョコウィ陣営集会
4月13日、ジョコウィ陣営は最後の決起集会をジャカルタ中心部のグオラ・ブンカルノ競技場(GBK)で行いました。
GBKの収容人数は公式には7万7千人程度とのことですが、今回の集会では客席は下から上まで、フィールド場や競技場街にも大勢の人が駆けつけてました。
GBK前に駅のあるMRTは混乱をきたして、閉鎖したとかしないとか。少なく見積もっても10万人はGBKに集まった計算になります。
この政治への熱気は日本では味わえないなぁ。
選挙キャンペーン最終日のこの日は、ジョコウィ陣営は大規模集会を実施し、その後GBK近くのホテルで開催された最後の正副大統領候補による討論会に参加しました。GBKでの熱気をそのまま持ち込んだように、討論会でもプラボウォ陣営に比べてより主張を投票者に伝えられていたように感じます。
GBKでの集会には僕も、当日めちゃ混んでいる道をぬって参加したので、以下写真で様子を紹介します。
グオラ・ブンカルノ競技場周辺
グオラ・ブンカルノ競技場敷地内
グオラ・ブンカルノ競技場内部
GBKにはサッカーの試合観戦などで何回か来てるけど、こんなに人でパンパンなのは初めて見た。基本的にセキュリティーチェックがあるのみで、無料で入れました。
内部では通路まで人で溢れていたので、一番上の階層まで上がって、もみくちゃになりながら、ようやく全体が見渡せました。
ジョコウィが登場すると会場の熱気は最高超になりました。(そりゃそうだ)
ジョコウィーーーーと叫ぶ兄ちゃんからおっさん、おばさま方。つくづくインドネシアは国民と政治(家)の距離が日本とは比べ物にならないぐらい近いなぁと感じました。
そしてジョコウィの登場!!
登場シーンはスター歌手が登場した様な大歓声。演出も凝ってるし、まるでコンサートの様な雰囲気。
ちなみにこのジョコウィが立っている赤い台は上から見ると、ジョコウィ陣営の選挙登録ナンバーである1になっていた様です。その場では気がつかなかったけど。
演説はいつも通り、今までの経済政策やインフラ政策の成果を特に集中して話していました。インフラは、ジョコウィ陣営が一番有権者に訴えることが出来る目に見える成果としてあらゆる形で、選挙期間中アピールが行われてました。
日本が事業参加しているMRTもしっかり選挙アピールに使われてます。
Dua pekan beroperasi, ribuan orang setiap hari datang ke stasiun-stasiun di sepanjang Jl. Sudirman hingga Lebak Bulus, sekadar untuk mencoba naik MRT ini. Bagi mereka, naik MRT adalah sebuah pengalaman baru.
— Joko Widodo (@jokowi) April 16, 2019
Inilah cerita mereka. pic.twitter.com/qCXrmeBo9M
会場の熱気に当てられたのか、人並みに押されたからか、ジョコウィの演説中続々と体調不良と思われる人が、台の上から救出されていました。それぐらい熱気充満で危ないくらいでした。
集会後はしっかりインスタ/ツイッターでもアピール。
Berbahagiaaa sekali, bertemu ribuan warga hari ini. Duduk dan berdiri di bawah terik matahari, mereka tetap tertib dan berwajah ceria.
— Joko Widodo (@jokowi) April 13, 2019
Saya akan mengenangnya dengan memandang lekat-lekat gambar ini: rakyat bergembira bersama, berlatar cakrawala Jakarta. Hari ini, 13 April 2019. pic.twitter.com/gxirWvBWFA
政治が一大イベントなインドネシア
上記の写真の通り、政治、選挙(特に大統領選)は一大イベントなインドネシアの様子を少し垣間見れたのではないでしょうか。
日本は総理の直接投票制がないので、比較しにくい部分はあるにせよ、インドネシアでは政治と国民の距離が近い気がします。
家族のWhatsapp(Lineみたいなもん)のグループチャットで政治談義が行われたりするくらいで(それは必ずしもいい面ばかりでないけど)、日本はこの点に置いてはインドネシアより後方に位置している気がします。
一口に民主主義といっても、日本とアメリカの民主主義体制が違う様に、またインドネシアの民主主義を見る事は示唆に飛んだ無言のメッセージも受け取れる様な気がしました。
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